羊の木を見てきた
バレンタインは寝て過ごしました、ちゃこです。リア充の欠片もないとはこのことか。
少し前に村上くんの一人舞台を見てきました。
いつも舞台終了後に色々な話をしてくれるのですが、私の入った回はメンバーの仕事の話が多く出てきました。
「亮のやつなぁ! すごいなぁ!!」
「のろろー、のろろー!!ってな!!」
と言いながらニコニコして手を前に出して舞台上を歩いて
「でも見た人は分かると思うけど、そんな楽しい映画ちゃうからな」
と村上くんは言いました。
興味はあったけどまだ羊の木を見ていなかった私にはなんのこっちゃ意味が分からず、CMでもホームページでもそんか笑うところないやつだよな···と思っていました。
錦戸くんを「すごいなぁあいつは!!」と褒めちぎっている村上くんを見て、村上くんが褒めてるのだから間違いないだろうというオタクの謎の確信を持ち、見に行ってきました。
(ここからガンガンネタバレしますし、個人的見解を書き殴っていきます。ご了承くださいませ。)
映画の感想を一言で言うと、胸糞悪い映画でした。もちろんいい意味で、ですが···
過疎化の進んだ街で殺人犯を受け入れる極秘プロジェクトを進行する、ということで進んでいく話ですが、将来本当にこういうことがあってもおかしくないなぁと思いながら見ていました。
錦戸くんの演じる月末は、仮釈放された元殺人犯の受け入れを担当する市役所職員です。最初は殺人犯ということを知らないものの後に知ることとなり、「元殺人犯を接触させてはならない(徒党を組まれたら困るため)」という難題も持つこととなります。
映画序盤で受け入れる新住民が殺人犯であることを知り、「どうして言ってくれないんですか」と言う月末に対して、上司が「言ってたらそういう目で見ちゃうでしょ」と返しました。個人的に、ここが心に残っています。
後半でも似たようなセリフ(私の肌で感じたものはどうなるのか、危ない人とは思ってない※ニュアンス)が出てきていましたが、これが1つのテーマにもなってるのかなと思いました。
他にも月末を巻き込んで海に見を投げる宮腰など、色々なキャストやシーンがありましたが、なぜかこのことが私は1番心に残りました。
この映画の登場人物の多くは、何かしら過去に抱えているものがあります。それによって自分を卑屈に見ていたり、少し歪んだものの見方をしているのかなと感じる部分が多々ありました。
でも少し普通と違う見方だとしても、自分が感じたものは自分にとって正しいかもしれない。
月末は元殺人犯である新住民に対し、自分の住む街を「いい所です、人もいいし魚もうまい」と言いました。それは月末自身の本心なのか、市役所職員として言ったのかは分かりませんが、それに対しての反応は6人それぞれでした。
以前は組に所属していた大野に対して「あいつは元ヤクザだから乱暴だ」と思う人と、「私はそうは思わない」という人がいます。
現実でもある人に対して嫌いと思う人もいれば、好きと思う人もいます。それを互いに許容していくことがうまく生きることに繋がるのかなと感じました。
確実に他の人と感想がズレているような気もするのですが···
とにかく、いい映画でした。
村上くん、「のろろー!!」の意味わかったよ!!のろろー!